
韓国の正規大学への進学を考える場合、しっかりと情報収集し、準備することは非常に重要です。とくに、日本とは異なる入試システムや書類提出の手順を頭に入れておきましょう。この記事では、韓国の大学への入学プロセスを詳しく解説しています。韓国の大学入学を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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正規留学と語学留学の違い
韓国への留学には、大きく分けて正規留学と語学留学の二種類があります。
正規留学
正規留学は、韓国の大学に正式に入学し、現地の学生といっしょに専門的な知識を韓国語で学ぶことです。日本の大学に進学するのと同じように、特定の学部や学科に入学して学ぶものであり、韓国語の高度な能力が求められます。
授業は韓国語で行われるため、専門用語や高度な議論にも対応できる語学力が必要です。正規留学には、日本の大学生活と比較すると異なる点がいくつかあります。
語学留学
一方、語学留学は、韓国の大学に付属している、語学堂や語学学校で韓国語を学ぶことを目的としています。よって、韓国語能力がまったくなくても留学できるのが正規留学との大きな違いです。
韓国正規留学の準備の流れ
韓国への正規留学は、日本の大学への入学とは大きく異なります。しっかりと情報収集し、準備しておきましょう。下記に、基本的な受験の流れについて説明します。
大学を決める
まず、入学する大学と学部を決定します。大学のホームページや、実際にその大学に通った経験がある人のクチコミも参考にするとよいでしょう。出願日程や提出書類、自己紹介書の内容なども大学ごとに異なるため、詳細を確認しておくことが重要です。
同時に、学部を決めます。これは日本の大学進学と同様ですが、日本の学部名と同じでも学ぶ内容が異なる場合があります。したがって、学部を選ぶ際には、大学のホームページで具体的なカリキュラムや授業内容を確認することが重要です。
費用の準備
大学に通う場合に必要になるのが、入学金と学費です。韓国では2023年から入学時に支払う入学金が廃止されました。日本の学費にあたる登録金は1学期ごとに必要なため、2学期制の韓国の大学は2回支払いが必要です。ソウル大学を例に挙げると、1学期での登録料は250万ウォンから350万ウォン(29万円から40万円)ほどです。
書類準備
韓国の大学に外国人が進学する際には、筆記試験はありません。したがって、日本にいながらすべての手続きを完了できます。韓国の大学は、日本の大学のように試験ではなく、成績証明書や卒業証明書、自己紹介書、推薦状などをもとに審査します。
そして、受験する大学が設けている基準を満たせば合格です。よって、外国人が韓国の大学を受験する場合、試験がない代わりに書類の準備が非常に重要です。自己紹介書はとくに重要で、奨学金申請にも影響するため、内容を充実させることが求められます。しっかりと時間をかけて作成しましょう。
提出
書類を大学に提出します。書類の取得は余裕をもって取り掛からなければなりません。成績証明書や卒業証明書は即日発行されることが多いですが、公的な証明書の国際認証は時間がかかる場合があります。少なくとも1週間前には準備を始めましょう。
韓国留学に安心して臨むには?
留学は現地に長期間滞在することになるため、新たな場所で生活する能力が必要です。たとえ旅行であっても、現地の習慣やルールを知らずに滞在先へ行くのは危険であり、安心して留学に臨むためには事前の情報収集が欠かせません。
現地で生活するうえで知っておくべき法律や文化はもちろん、留学についての情報も仕入れましょう。留学先によって必要な手続きも異なるため、留学の目的を明確にしておくことも大切です。
専門的な学問を韓国の大学で学ぶ正規留学と、語学の習得を目的とした語学留学では、事前に準備すべきことにも違いが出ます。正規留学する場合は大学に入学するため、試験の準備が必要であり、語学力に関しても専門用語が理解でき、大学の議論に加われる程度の能力が必要です。
語学留学の場合は語学堂や語学学校に入学して語学を学びます。語学堂の入学前にもテストが行われますが、語学レベルを把握する目的のため、現在の語学力を発揮するだけで問題ありません。
留学に必要な語学レベルを知るほかにも、留学期間中にかかる費用面もよく調べておきましょう。入学金や居住費など事前に把握できる費用だけではなく、現地の物価から滞在期間中に必要な生活費を割り出しておくと安心です。
自力で情報を集めて準備するだけではなく、経験者や留学コーディネーターへの相談も検討しましょう。
韓国留学するのに韓国語はどれくらい話せたらいい?
必要な語学レベルは留学の目的にもよりますが、長期間韓国で生活することを考えると日常会話ができる程度だと安心できるでしょう。語学留学で基礎的な韓国語から学び始めたいという方は、そこまで準備しておかなくてもよい場合もあります。
独学で語学を学べる機会も増えているため、発音の訛りや癖がついてしまう可能性もあり、ネイティブな韓国語を習得するために、あえて初心者レベルで留学するというのもよいでしょう。語学スキルの向上を目的としている場合は、事前に勉強しておくと習得も早まるというメリットがあります。
正規留学の場合は初歩レベルの語学力では、入学できない可能性が出てきてしまうため、高レベルな語学力が必要です。専門分野を学べる程度の読み書きと対話能力が必要となるため、十分な時間をかけて準備しましょう。
滞在期間を安心して過ごせる語学レベル
日常会話ができれば、留学中にアウトプットの時間を多く取れるだけではなく、長期間の生活をストレスなく過ごす助けにもなります。慣れない土地で生活するうえで、自分にとって大切な情報を逃さない言語能力があると、安心できるでしょう。
現地の方と対話を実践していくことは、上達の近道につながります。友人や店員さんと、スムーズに会話するためにも、留学前に日常会話レベルを身に付けておくことも、留学期間を有意義に過ごすポイントです。
留学期間を充実させるための事前学習
語学留学であればあまりうまく話せない状態でも問題はないと先述しましたが、短期間の留学を充実させるためにも、基礎レベルの語学力は身に付けておくとよいでしょう。初心者レベルでは語学留学できるか心配という方もいらっしゃるでしょうが、最初からネイティブの韓国語に触れて学べるため、癖のない発音や自然な対話力が身に付くというメリットもあります。
ハングルの読み書きといった初歩的なことを学ぶ期間が必要であり、留学期間が長くなってしまうため、コストや時間を考えて留学するタイミングを選ぶことも大切です。正規留学する場合は、韓国語で進められる講義の内容を理解できるレベルの語学力が欠かせません。
大学によって条件も異なりますが、一般的には日常生活を支障なく過ごせる会話能力と読み書きができることが求められます。韓国語の能力を示すTOPIKという試験もあるため、留学前に受験するのもおすすめです。
留学先によっては英語で授業をすることもあるため、留学先の情報をよく調べて必要な言語の習得を目指しましょう。
語学能力の基準を示す試験も活用
韓国語を母国語としない方を対象に実施している、TOPIKという韓国語能力試験があります。韓国に進学や就職する方は、受験時や面接時に有利になることもあるため、TOPIK資格を取っておくとよいでしょう。
TOPIKは1級から6級までに段階分けされていて、初級である1級2級と、中級・上級である3級以上では試験内容も異なるため、取得する級に合わせた試験対策が必要です。1級と2級では、選択回答式の聞き取りと読解の試験が設定されており、3級以上は、聞き取りと読解に加えて、記述回答の筆記試験が設けられています。
大学進学におけるTOPIKの取得は、さまざまなメリットがあることも知っておきましょう。TOPIKを必須としている大学の受験ができるため、進学先の選択肢を増やせるうえに、TOPIKを持っている学生を対象に奨学金を設定している大学もあります。
韓国での日常生活が難なく送れて、意見交換もスムーズにできるレベルの3級は取っておくと便利です。級の高さによって受給できる奨学金の金額が変わる大学もあるため、余裕がある方は5級や6級の取得を目標にすることをおすすめします。
書類郵送の際の注意点と大学の報奨金について解説
韓国の正規大学への入学を目指す際、書類の準備と提出は非常に重要です。ここでは、書類郵送の際の注意点と、韓国の大学で提供されている奨学金について詳しく解説します。
書類郵送時のポイント
オンラインと郵送により、書類を提出します。多くの韓国の大学はUwayapplyというオンライン出願サイトが設置されており、願書の内容を入力し、必要な場合は書類をスキャンしてアップロードすることで提出します。
注意すべきは、これで提出完了しないことです。オンライン出願を済ませた後に、実際の書類を大学に郵送することが必要です。EMSを利用するのが一般的で、送料はおおよそ1,400円になります。
書類郵送期間内に届かない場合に備えて、送付証明のためにEMSの領収書をスキャンしてメールで送信しておきましょう。英語の資格のスコアレポートを提出する場合は、証明書をIELTSやTOEFLの公式サイトから直接大学に送付するシステムを利用します。
奨学金
多くの韓国の大学では、出願をすると自動的に奨学金制度の選考対象となるため、別途の申し込みが不要な場合がほとんどです。
奨学金は大変有用なもので、たとえばソウル大学では、グローバルタレント奨学金というすぐれた制度があります。1年間の学費が免除されるだけでなく、毎月約10万円が給付されるなど、非常に充実しています。
まとめ
韓国の正規大学への入学は、しっかりとした計画と書類準備が非常に重要です。入学試験がないため、書類はとくに注意が必要です。EMSのリスクを考えて、早めの行動が求められます。また、書類は奨学金制度の対象となる可能性もあるため、経済的な負担を軽減しながら学業に専念でき、非常に有用でしょう。早く準備をはじめ、入念に作成しましょう。
現地情報が得にくく不安な場合は、現地エージェントを使うのもおすすめです。最新の受験要項や試験難易度の情報を得られるため、うまく活用すると大変役立つでしょう。正しい知識と早めの準備で、韓国での正規留学をスムーズに実現させてください。
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引用元:https://jp.square-edu.net/
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